この記事では、仕事をすぐ辞めるのはよくないと思いながらも、どうしても辞めたいという方に向けて、辞めてもいい状況と、「すぐ辞める癖」がつかない方法についてご紹介します。
この先どうしたらいいのか不安な方はこの記事を読めば、解決のヒントになりますのでよかったら参考になさってください。
仕事をすぐに辞めることをおすすめする4つの状況
入社したばかりだからといって我慢して働くことで、ご自身のためにならないことがあります。
ここでは仕事をすぐに辞めた方がいい4つの状況についてお伝えします。
状況①:仕事に行くのが嫌で仕方がない
仕事が合わない、やっていて苦痛しかないと言う場合や、会社の空気が合わないと感じている場合は、さっさと辞めた方がいいです。
自分ひとりの努力だけでは解決できない悩みがある場合は、特にです。
仕事のことを考えただけで、気持ちがしんどいと言う場合は、ストレスが溜まっている状態です。
休日も暗い気持ちになってしまうようだと、私生活にも悪影響が出てきてしまっています。
常にイライラしてしまい、家族に優しく接することができない状態になっているなら、今の仕事は辞めた方がいいでしょう。
状況②:入社前に聞いていた仕事内容や条件が違う
1. 労働条件が違っていたら
実際に働き始めたら、給料、労働時間、仕事の内容など、あらかじめ示された労働契約の内容と実際の労働条件が違っていた場合にはどうすればよいのでしょうか。そのようなトラブルがないように、労働基準法では、労働契約を結ぶときには労働条件を書面を交付して明示が義務づけられています。
実際に労働条件が違っていた場合には、労働者は約束通りにするように要求できますし、そのことを理由にすぐに契約を解除することが認められています(労働基準法第 15 条)。この場合は有期労働契約の契約期間途中であっても、退職することができます。
引用:厚生労働省 知って役立つ労働法
実際に働いてみると
- 残業はほとんどないと聞いていたが、実際は残業があるのが普通だった
- 基本給の額が、残業代の含まれた金額だった
- 聞いていた給与の額より少なかった
- 完全週休2日制と聞いていたが、隔週の土曜日は出勤しなければならない状況だった など
聞いていた話と違っていると、たまったもんじゃありません。
「労働条件通知書」と実際に違っている場合、労働条件の相違により退職を希望する場合は、即、労働条件の解除が可能となっています。
こういった労働者をだますような会社は、これから先もトラブルが発生する可能性があります。
すぐに転職活動を始めることをおすすめします。
状況③:寝れない、胃が痛いなどストレスが体に現れている
仕事のことを考えるとなかなか寝れない、出勤前になると胃が痛くなったり頭が痛くなる。
そんな症状があらわれている場合は、体が仕事に対して拒否反応を出してSOSを求めている状態です。
もし今何かしらの体調不良を感じているなら、スルーせずに向き合ってみてください。
調子が悪いまま仕事をすれば、いいパフォーマンスはできずミスを繰り返してしまうこともあります。
仕事を辞めたいと感じるぐらいの状況であれば、まずは一度ご自身のストレスを確認しましょう。
合わない環境に居続けるほど辛いことはなく、この先あなた自身が生きていることさえも辛いって思う可能性も高いです。
家庭があるならば、家族にも影響が出てしまいますので、我慢しないでください。
状況④:明らかなパワハラ、モラハラなどを受けている
職場は様々な価値観、状況の人が集まっています。
そのため一生懸命仕事をしていても、ちょっとしたきっかけで、いじめや嫌がらせの対象になってしまうことがあります。
最初はいじめも軽いことから始まりますが、いじめをする人は、放っておくと調子に乗りより陰湿になることもあります。
証拠を取って、上司や会社以外の組織に相談して戦うことも可能です。
しかしストレスを溜め続けたり労力をかけるよりは、入ってすぐに辞めることに対して後ろめたくなる必要もなく、退職して環境を変えてご自身のストレスのない職場で働いた方が、楽になります。
仕事をすぐ辞めるメリット
仕事を始めたばかりで辞めたいと言うと、家族や周囲から「もう少し我慢してみたら?」「時が解決する」などと言われるケースが多いもの。
単に嫌だから辞めた!と辞めることはおすすめしませんが、早く辞めるからこそのメリットもあります。
メリット①:ストレスや心身の不調から解放される
「株式会社ビズヒッツ」が入社後1か月以内に転職した人の9割以上の人が、すぐに転職してよかったと回答しています。
すぐ転職したよかったという人の声からは、強いストレスから解放されて「心身が楽になった」「もっといい職場に出会えた」などの声がありました。
というのも、新しい職場に入ってすぐに「辞めよう」と決意するということは、職場や仕事でかなり強いストレスを感じている証拠です。
強いストレスの職場の中で長期間我慢して働き続けると、早かれ遅かれ、いずれは心身に不調が出てきてしまいます。
このまま続けていては、心身ともにボロボロになりそうと思った時は、たとえ仕事を始めたばかりでも我慢せず辞めて、ご自身の身を守るのがベストです。
メリット②:会社へのダメージも少ないから
入社して入ってすぐの場合は、仕事を任されている業務は少ない場合がほとんどです。
短期間で辞められること自体は会社へのダメージは大きいですが、引き継ぎもほとんど発生しないということもあり、マンパワーと言った意味では、会社のダメージは少なくて済みます。
メリット③:無駄な年月を過ごす必要がなくなる
「辞めたい」と不満を心に溜め込んでしまい、目的意識もなく働き続けるほど無駄な時間はありません。
そんな心の状態で働き続た場合、スキルも経験も身につかないおそれもあります。
またズルズルと働き続けて、「やっぱりもう無理!」と思ったときには、年齢的に新たに仕事を見つけることが難しくなってしまうことも。
どうしても無理だと思うなら、早いうちに決断して辞めてご自身に合った仕事を探すのがベストです。
仕事をすぐ辞めるリスク
- 辞め癖がつく
- 次の就職活動で不利になるリスクがある
- スキルが身につきにくい
- 次の仕事が自分に合うとは限らない
「仕事辞めたいけど、始めたばかりで辞めるなんて・・・」
そうやって考えるのは、何となく短期間で辞めることのデメリットがあると分かっているからです。
すぐに辞めるデメリットは確かにありますので、それぞれ詳しく解説していきます。
リスク①:辞め癖がつく
仕事をすぐ辞める経験をすると、この先も辞め癖がついてしまう可能性があります。
入社しても嫌なことがあると、「すぐ辞めて、次の道に進めばいいや」という考えになってしまい、仕事だけでなくプライベートでもすぐに逃げる癖がついてしまうことも。
辛い思いをして無理やり続けるのはおすすめしませんが、継続することで得られることや見えてくることもあります。
リスク②:次の就職活動で不利になってしまう
短期間で辞めるデメリットで一番大きいのは、次の就職活動で不利になるという点です。
というのも、雇用保険に入っている場合、いくら短期間とはいえ履歴が残って次の会社に分かってしまうからです。
次の会社としては、採用を決める際に
うちに入ってもすぐに辞めるんじゃないか
この人は忍耐力がないのでは
この人を入社させたら、トラブルが起こるかもしれない
退職理由がどんな理由であれ、短い期間で退職したことを気にするケースが多いというのが現状です。
そうなると、なかなか次の仕事が見つからないということも起こってしまいます。
次の会社の面接では、すぐに辞めても仕方がないと相手を納得させられる理由を考えておきましょう。
リスク③:スキルが身につきにくい
仕事をすぐ辞めてしまうと、当然ながらスキルは身につけるができません。
仕事のスキルは、経験を積みかさねることで身につけられるものが多いです。
特に、30、40代以降は、転職活動でスキルや実績が求められることが多いので、スキルを得られないまま退職してしまうと、面接でアピールする材料が少なく再就職が難しくなる可能性があります。
リスク④:次の仕事が自分に合うとは限らない
今の職場が嫌で辞めたとしても、次の仕事がご自身に合うとは限りません。むしろ「辞めなきゃよかった」と思うこともあります。
というのも、すぐに辞めるとどの部分が自分に合わなかったのか、十分に考える時間や分析する時間がなくなります。
しっかり分析しないまま転職活動をすると、またご自身と合わない仕事に就いてしまう可能性があります。
仕事を長続きさせる3つのポイント
仕事を続けていくには、自分が辞めたいと感じている原因を突き止めることが大切です。
その原因を改善していけば、継続して働ける可能性も高いでしょう。ここでは、辞めたい理由に応じた問題の改善方法を紹介し、仕事を長続きさせるポイントをお伝えします。
ポイント①:仕事を思い切って休んでみる
仕事が辛い時、辞めたいと思っている時は、明らかにキャパオーバーの状態。
一人で悩み続けているとどんどんネガティブな方向へ引っ張られてしまうので、有給休暇や休職制度を利用して、思い切って仕事を休んでみるのもおすすめです。
仕事から離れることで、今の辛い状況を冷静に見ることができ、本当に辞めた方がいいのか続けた方がいいのか見えてきます。
ポイント②:退職までの期限を決める
仕事をすぐ辞めたい、続けることを諦めてしまうという方は、「3か月だけ続ける」と期限を決めるのがおすすめです。
勉強や仕事で「締め切りがあったからお尻に火がついて本気になることができた」という経験があると思います。
終わりが見えないと、どうしても不満だけが募っていき、辛い日々を過ごすだけです。
期間が終わった時に、続けるか辞めるかを改めて考えてみるのもいいでしょう。
ポイント③:職場でのコミュニケーションを大切にする
職場に自分の居場所があれば、今の仕事をすぐ辞めようとは思わなくなり、自然と長続きします。
周りと上手くコミュニケーションを取れば、業務を円滑に進められるだけでなく、困った時にお互いを助け合える存在にもなれます。
中には人と付き合うのが苦手という方もいると思います。
もちろん無理に人に合わせたりする必要はありませんが、挨拶をしたり報告、感謝の気持ちを伝えることからで始めてみましょう。
次こそは自分に本当に合う仕事を見つけましょう
仕事は一生の3割を占めると言われている中、ご自身に合わない仕事を続けるほど辛いものはありません。
逆を言うと、ご自身に本当に合う仕事を見つけることができれば、モチベーションもあがり前向きに努力して取り組む、そして成果にもつながり、また頑張ろうと思える。
ぜひそんな生活を送ってほしいです。
1.自己分析を行う
自己分析を行うことは、自分にあった仕事を見つけるうえでとても大切なことです。
今まで仕事の上で楽しかったことや没頭できたこと、逆にどんな失敗をしたのか、どんなことがつらかったのかなども振り返ってみたり、ご自身がこれからどんな生き方をしていきたいのか、キャリアプランを含め考えてみましょう。
2.やりたくない仕事をピックアップする
転職サイトの掲載されている、職種や条件を見てみて、「興味を持てない仕事」や「やりたくない仕事」を書き出してみましょう。
また、給与や労働時間、やりがいといった条件のうち優先するものを軸に、どんな仕事があるのかもチェックしていきましょう。
そうすることで、「やりたくない仕事以外」と「優先したい条件」が絞られてきますので、そこからご自身に合う仕事なのか、見極めることができます。
⑤キャリアアドバイザーに相談する
ご自身で自分に合った仕事を見つけられる自信がないという方は、転職のあらゆる事例を見てきたキャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。
「これこそ自分にとっては適職だ」と思っていた仕事でも、いざ転職してみると「やっぱり違った」というケースがないとは限りません。
客観的なアドバイスをもらうことで、自分では気づけなかった強みや適性を見つけられたりします。
周囲に相談できる人がいない場合は、ハローワークや転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談してみましょう。
エンジャパンが30代後半以上の年代の転職期間について調査をしたのですが、30代以降の人材紹介サービスを利用すると64%の方が「3ヶ月以内で転職が決まる」という結果が出ました。
この理由としては、人材紹介サービス(転職エージェント)を利用することで、自身を冷静に振り返るとともに第三者の目から見た価値や評価について、再度考えてみることができたから。
転職エージェントを利用したいという方には、以下2つの転職エージェントがおすすめです。
- 豊富な求人数を確認したい人におすすめ『リクルートエージェント』
- 未経験の業界への転職やサポート体制が安定している『doda』、
2つの転職エージェントも、専任のアドバイザーがついてくれて、色んなケースの転職をサポートしてきているので「向いている仕事が見つからないけど、おすすめの転職先はあるか」「そもそも本当にこの仕事に向いていないのか」などの相談にも、的確なアドバイスをもらえるようになります。
自分の合う仕事に恵まれず悩んでいる方は、利用してください。
この記事のまとめ
仕事をすぐ辞めるのはよくないと思いながらも、どうしても辞めたいという方は、以下の4つのケースの場合、すぐに辞めた方がいいです。
- 仕事に行くのが嫌で仕方がない
- 入社前に聞いていた仕事内容や条件が違う
- 寝れない、胃が痛いなどストレスが体に現れている
- 明らかなパワハラ、モラハラなどを受けている
すぐに仕事を辞めてしまうと「やめ癖」がついてしまう可能性もありますが、生活の3割が仕事という世の中、ご自身に合わない仕事を続けるほど苦しいことはありません。
今後はぜひご自身に本当に合う仕事を見つけるようにすることが大切です。
ご自身に向いている仕事が分からなくなった場合は、信頼できる人に相談したり、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。
- 豊富な求人数を確認したい人におすすめ『リクルートエージェント』
- 未経験の業界への転職やサポート体制が安定している『doda』、
今まで仕事が辛かったけど、キャリアアドバイザーに相談することで、自分の強みや合っている仕事が分かり、仕事もプライベートも毎日楽しく過ごせるようになります。